夜景遺産認定地
こくほうおおうらてんしゅどう
国宝・大浦天主堂1865年、長崎市南山手地区の丘の上に建てられたカトリックの教会堂。西坂の丘で殉教した26聖人の魂をなぐさめるために殉職地に向けて造られ、約250年にわたり身を潜め信仰を守り続けた「信徒発見」の奇跡の舞台として知られる。
1865年、長崎市南山手地区の丘の上に建てられたカトリックの教会堂。西坂の丘で殉教した26聖人の魂をなぐさめるために殉職地に向けて造られ、約250年にわたり身を潜め信仰を守り続けた「信徒発見」の奇跡の舞台として知られる。1875年と1879年には増改築を行い、外壁を木造からレンガ造へ、また意匠も変更した。創建当時の外観から大きく姿を変え三廊式から五廊式になり、当初の2倍の大きさに拡張し、内外装ともゴシック調となった。内部空間の主要部には創建当初の姿が保存されている。1933年に当時の国宝保存法に基づき国宝(現行法の重要文化材に相当)に指定され、原爆で被害を受け修復を終えた翌年、1953年に文化財保護法に基づき2度目の国宝の指定を受けた。日常のミサは隣接しおた新しい教会でおこなわれている。ステンドグラスは、原爆で被害を受けた時や災害などで幾度となく修復を行ってきている。製法上同じものが作れないため、同じように見えているステンドガラスの色でも、少しずつ異なる光が差し込むのが見て取れる。一枚一枚に歴史が刻まれて、荘厳な色合いを見せている。ライトアップされる大浦天主堂は、白亜の幻想的な光景が神秘的で、異国情緒が漂い、天主堂周囲の樹木の緑色とのコントラストも美しい。稲佐山方面の高台から眺めても、長崎の夜空に屋根の尖塔を突き立てる姿がシンボリックである。